こんにちは、しんこー(@yakudatsujoho)と申します。
普段は一般企業でWEBマーケティングの仕事をしながら、1年のうち特定の期間だけ採用の業務にもあたっています。
自分が大学3・4回生で就職活動中には会社の「人事部」の方々とやりとりすることも多かったのですが、実はいち企業において、実際に人事・採用の仕事「のみ」をしている方って限られているんですよね。
余程の大企業であれば一年中そういった仕事に従事する部門があるのかもしれませんが、多くの企業の場合、営業や企画、購買などの現場担当者が採用の面接官となる場合も珍しくありません。
私も普段はそういった現場仕事に従事しながら、秋口になると新卒の学生を採用する面接官となり、多くの学生と会う機会が増えます。
社会人になって10年以上になりますが、就活中の学生たちを見て、「自分も学生のときもっとあんなことしておけば良かったなぁ」としみじみ感じることがあります。
そこで社会人の先輩、また新卒の学生を採用する立場の人間として、大学生活を後悔しないためのアドバイスをさせていただければと思います。
アルバイトをしてお金を稼ぐことを経験してほしい
まずは無難ですがアルバイト。
高校ではアルバイトが禁止されていたり、また大学生になるとお金の使い方が飲みに行ったり、遠方へ旅行に行ったりと、高校時代と比べて必要な額が大きくなります。
動機はなんでもいいですが、一度「働く」という経験をしておくことで、社会人になって働いてからのイメージもつきやすくなります。
アルバイトを通して上下関係を学ぶ
私は中学・高校と部活動をしていませんでした。
ですので上下関係というものを経験しておらず、会社に就職してから先輩に雑用をさせられることに納得がいかず、喧嘩になったことがあります。
右も左もわからない新人の私に仕事を教えてくれる先輩の言うことは、たとえ雑用であっても聞かなければならない、というのは社会人であれば誰でもわかることですが、当時の私は「そんなの自分でやれよ」と考えるようなひねくれた人間でした。
アルバイトを通じて上下関係を学ぶと、就職してから先輩や上司、顧客との円滑なコミュニケーションを取るスキルが身につきます。
恋愛をする
学生時代はぜひ恋愛をしてください。
異性と接することで、男女での考え方の違いや、相手に対する気遣いなどを学ぶことができます。
高校や大学では、比較的自分と性格や思考が近い人だけとのやりとりになることが多いです。
学力もそうですが、遊びなどについても、自分と気が合う人間を無意識に選別して、そういった人たちとだけ付き合うようになるのです。
就職して仕事をしていく中では、日々様々な人たちと出会います。
年代や性別、出身地、職歴、学歴、国籍など、ほんとうにみんなバラバラです。
仕事である以上、自分と合わない人たちともうまくコミュニケーションを取らなければなりません。
「この人は自分と考えが合わないからダメだ」ではなく、「なるほど、こういった考えもあるのか」と自分で解釈を変えていく必要が出てきます。
私は男性なので女性と話していると、
「なんでそんなことで怒るのか」
「なぜはっきりと言わないのか」
とモヤモヤすることが多くありました。
女性からすると、
「気づいて欲しい」
ということなのですが、まさに
「相手はこう思っているのか」
「男と女で全然違うんだな」
といった男女の「違い」を認識し、認め合う大切さを恋愛を通して学んで欲しいです。
大いに遊ぶ
学生の本業は勉強ですが、ときには大いにハメを外して遊んでください。
いろんなタイプの友達と遊ぶことで視野を広げて欲しいです。
- 友達の家で宅飲み
- カラオケで朝までコース
- 旅行に行く
集団で行動する際は必ずまとめ役や補佐役というのが生まれてきます。
声の大きい人が自然とリーダーになることが多いですが、たまには自分が手を上げ、いわゆる「仕切り役」を買って出てみてください。
例えば飲み会だったら参加者を募り、参加人数を確定。お店に予約の電話をし、コースを決めるなど。
社会人になると自主的に行動することが求められます。
「知らない」ことは仕方ないとして「知ろうとしない」「関わろうとしない」ことに世間は冷たいです…
飲み会を仕切る、サークルを立ち上げる、ゼミのまとめ役を引き受ける、友達と旅行や遊びに行くときに企画する、などなんでもいいので学生のうちに一度はリーダーを経験してください。
余談ですが、遊ぶ中で、自分のお酒の限界値を知っておいてください。
お酒の耐性(強い・弱い)には個人差があり、体質によって全然違います。
遺伝的な要因もありますので、「お酒を飲み続けることで強くなる」ということはないそうです。
社会人になってからはお酒の席も増えますので、若いうちに自分のお酒の限界値を知ってください。
もしものときのためにクレジットカードを持つ
これまではパソコンなど大きな買い物をする際、貯金してから買う、ということがほとんどだったと思います。
クレジットカードは自分自身の「信用情報」をもとに、ローン(分割)で代金を支払うことがができるとても便利なものです。
それゆえに使い方には慎重さが求められますが、高価だがすぐに必要なものを購入する際はとても役に立ちます。
とくにパソコンやアプリケーションソフトなど、勉強や卒論にどうしても必要なものを買うときは、クレジットカードが便利です。
何枚も持つ必要はありませんが、もしものときのために一枚持っておくと便利です。
ITに詳しくなる
この記事を読んでいるということはある程度ITリテラシーがあり、かつ将来への意識が高い方だと思いますが、学生の若いうちにIT機器や各種ウェブサービス、ソフトウェアに慣れ親しんで欲しいと思います。
就職するとわかりますが、今現役で働いている人たちは、比較的IT関連に強いです。
インターネットが一般家庭に普及し始めたのが1996年頃からですので、既に20年以上が経過しています。
その頃のパソコンは途中でフリーズしたり、OSやソフトが不安定だったりと不具合も多かったですので、そういったトラブルを解消するうちにITに詳しくなったという「叩き上げ」ユーザーがとても多いのです。
学生の間に使用するソフトといえば、レポート執筆時に使うMicrosoft Wordが多いと思いますが、一部の職種を除いて、Wordはあまり使用しません。Excelの方が圧倒的に多いです。
業務をおこなっていく上でレコード(行)数の多いデータを扱うことはもちろん、セルを組み合わせて文書を作ることができるので、使用する頻度がとても高いです。
WordでできることはExcelでもできますが、ExcelでできることをWordですることはできない、といっても過言ではありません。それほどExcelはビジネス社会に定着しています。
簡単な足し算・引き算の関数に加え、VLOOKUPなど別のセルやシートからのデータの引き当て方法などを知っておくと、就職してから先輩や上司に「おっ!」と驚かれるに違いありません。
余裕があればVBAにも足をつっこんでみましょう。
プレゼンテーション能力を鍛える
いわゆるプレゼン力。少数でおこなう講義やゼミの課題発表でプレゼンをおこなう機会が出てくると思います。ぜひ恥をかいて力をつけてください。
どんな人でもそうですが、はじめは人前に出ると緊張します。
私は仕事柄いろんなセミナー講師の方とお会いしますが、どの先生も「もともと人前でしゃべるのが得意ではなかった」と口を揃えます。
そういった人たちは何度も人前に立ち、かつ失敗を繰り返すことで自分に自信をつけています。まさに練習あるのみです。
セミナー講師という、ある意味「噺家(はなしか)」の方々も、若い頃は何度も練習を重ねた上で、ああいった人前で話す仕事をこなしているのです。
社会人になると人前で話す機会がグンと増えます。
会議でのプレゼンはもとより、クライアント先で大勢のお客様の前で提案をする、プライベートでは結婚式のあいさつなど、多岐にわたります。
いざというときにすんなりこなせるよう、学生のうちに鍛えておいてください。
インプットの量を増やす
「年を取ると物覚えが悪くなるが、若い頃に覚えたことは忘れない」
これは私が大学の卒業式で学長先生からいわれた言葉です。
ほんとうにその通りで、20歳前後の頃に覚えたことは、年を重ねてもとてもよく覚えています。
ネットで情報収拾したり本を読んだりするだけでなく、旅行に行ったりどこか遠くに行ったりと、とにかく自分が知らなかったこと、経験してなかったことをどんどん身体に叩き込んでください。その経験は後で必ず役に立ちます。
旅行といっても遠くに行かなくて大丈夫です。片道1000円ぐらいのところにある、都会あるいは田舎に行くだけで、いつもと違う景色を楽しむことができます。
映画を観まくる
映画は気分転換のほか、違う国の文化や考え方の違いなどを学ぶことができます。字幕で観れば、英語のヒアリング能力を高めるのにも有効です。
映画鑑賞を進める最大の理由は、登場人物の話し方から、コミュニケーションの仕方を学んで欲しいからです。
日本の映画やドラマはある種「作られた」ようなセリフ回しが多く、またその内容も固いものが多いです。
映画や海外ドラマでは目上の人ともフランクに話し、緊迫した画面でもジョークを飛ばすなど、ユーモアに溢れています。
商談というと固いイメージがあるかもしれませんが、日本人は数字や提案内容よりも、ビジネス相手の人間性を重要視する傾向が強いです。付き合いの長さや、相手と合う・合わないといった数値に表しにくいことを理由として、何百・何千万というお金が動く場合があります。
映画を見るときは俳優やストーリーだけでなく、セリフの中身にもよく耳を傾け、実際にマネしてみるよう心がけてください。
本をたくさん読む
学生時代は本をたくさん読んでください。それもジャンルを問わず、小説からビジネス書、学術書まで幅広く「乱読」することをおすすめします。
本を読んだことを実践しろ、ということではありません。本を読むクセを身につけて欲しいのです。
仕事をするようになると、大量の資料やレポートに短時間で目を通す、ということを余儀なくされます。そういった場合に活字を読む習慣ができていないと、とても苦労することになります。
20代後半になると、「良い本」「悪い本」の区別がついてきます。書店にならんでいる本の中には役に立たないものもいっぱいあります。
年齢を重ねるにつれて、誰でもそういった本の目利きができるようになりますが、学生の間はとにかくいろんな種類の本をたくさん読んでください。
ビジネス書の新刊は2000円近くして高いので、図書館をおすすめします。
意外とトレンドのビジネス書や小説の新刊なども置いてあります。希望して通れば、読みたい本を入荷してもらえるので、職員の方と相談してみてください。
インターンに参加する
インターンとは、実際に企業で働きながら賃金を受け取れる仕組みのことです。
アルバイトは時短勤務とはいえ立派な仕事ですので、もちろん結果が求められます。
インターンは仕事半分、教育半分といった具合に、相手先企業の方に教わりながら、現場で働いている人たちを同じ仕事をします。報酬が出る場合もありますが、多くの場合は各都道府県の最低賃金のところが多いです。(※交通費だけは支給されることが多いです)
募集は大学の就職課のほか、ネットで見つけることができます。
また就職ナビや各企業サイト上でも募集しています。
内勤であることが多いですが、ときには営業に同行してもらえることがあります。
事実、取引先企業の営業担当が私の勤務する会社に来社した際、インターン生を伴って訪れたこともあります。
就職活動や卒論が落ち着く目処が立ったら、インターンに応募してみてください。
英語の勉強
どの大学、学科でも英語は必須科目。
そして高校までの英語とは違い、より実践的なリーディング・スピーキングが主で、ライティングはほとんどありません。
誰もが気軽に海外旅行へ行けるようになり、またIT技術の進化により誰もが気軽にオンラインサービスや各種ソフトウェアを使えるようになった昨今、英語力は必須です。
高校までは座学で、あくまで試験に合格するために学んでいた英語ですが、大学の英語では実際に会話をし、コミュニケーションを取る訓練をします。
卒業後、どんな仕事に就くにせよ、勉強しておいて決して無駄にはなりません。
ぜひ学生のうちに基本的なことは身につけておきましょう。
まとめ
偉そうなことをつらつらと述べてきましたが、私自身これらを全て実践していたわけではなく、もし学生の頃に戻れたら頑張ってやってみようと思うことばかりです。
大学生活を楽しくするのも、つまらなくするのも、すべてはあなた自身にかかっています。
ぜひ悔いのない学生生活を送ってください。