自治体によっては届け出だけでもらえるお見舞い金や支援金などが存在する。これらも自分達が払った税金で成り立っており、知らないでスルーしてしまうのは大損。人生の節目や転機に多い割には申請期間が短く、情報弱者ほど見逃しがち。こまめに区報や市報に目を通すか、役所の市民相談係などで聞いてみよう。
仕事編
再就職手当
再就職が早く決まり、失業給付を満額受け取れなかった人がもらえる「お祝い金」のようなもの。
- いつ申請する?→再就職が決まったあと ※雇用保険加入が条件
- どこに出す?→住所地のハローワーク
- いくらもらえる?→予定していた給付金満額の50〜60%
早く決まれば決まるほどもらえる金額が多くなる
再就職が決まると失業給付は打ち切られる。しかし、早めに決まった場合は、給付の残日数に応じた再就職手当がもらえる。再就職のための準備金として使おう。
給付までの流れ
再就職先の会社で、「雇用証明書」の発行を申請
↓
ハローワークに提出し、認定を待つ
↓
失業給付残日数に応じた手当をもらう
再就職手当の計算方法
例.基本手当が5344円の人が、支給残日数50日で雇用決定すると…
5344円×50日×60%=
16万320円もらえる!
失業給付(基本手当)
会社を辞めたあとに安心して暮らせ、就職活動に専念できるよう生活費を支給してくれる制度。
- いつ申請する?→退職翌日から1年間
- どこに出す?→住所地のハローワーク
- いくらもらえる?→給料日額の約45〜80%
雇用保険への加入が大前提! 入っていればアルバイトも対象
いわゆる「失業保険」のこと。雇用保険に加入していればアルバイトも対象に。保険加入期間により給付日数が変わるほか、退職理由によって支給開始日等も変わる。
一般受給資格者(自己都合での退職、定年など)の給付日数
- 被保険者の期間:1年〜5年未満、5年〜10年未満→90日
- 被保険者の期間:10年〜20年未満→120日
- 被保険者の期間:20年以上→150日
給付期間中は就活に集中できる!
住宅編
すまい給付金
住宅を購入した人が、支払額の消費税分を一定額還元してもらえる制度
- いつ申請する?→引き渡しから1年3ヶ月以内
- どこに出す?→すまい給付金事務局、すまい給付金申請窓口
- いくらもらえる?→最大30万円(増税後は50万円)
自分が住む家でないと対象にはならない
マンションでも一戸建てでも使える制度だが、住まいとして使うことが前提条件。だから、賃貸や投機用の物件は対象外。また、口一ンを組んでいない人や、親族などからお金を借りて購入した人は、条件がかなり厳しくなる。
手続きの流れ
住まい給付金事務局から申請書をもらう。HPからのダウンロートが可能
↓
申請書と必要書類を事務局に郵送するか、各地の窓口に持参する
(不動産業者による代理手続きも可能)
【POINT】
2014年4月1日以降の購入者が対象
制度の対象は、2014年4月1日以降に、床面積50m2以上の住居を買った人で、収入が一定以下の人
子育て編
児童手当
中学生までの子どもを育てている家庭に支給されるお金。ただし所得制限あり。
- いつ申請する?→出生届提出後すぐ
- どこに出す?→市区町村役場
- いくらもらえる?→3歳未満月額1万5000円
遡って請求できない点に注意!
児童手当は、子どもが生まれてから中学校卒業まで、毎月一定額が支給される制度。申請を忘れると遡って請求できないので、出生届と一緒に出すのが吉。
子どもの人数や年齢で金額が変わる
- 3歳未満:月額1万5000円
- 3歳〜小学校修了前:月額1万円(第3子以降は1万5000円)
- 中学生:月額1万円
※所得限界世帯は一律月額5000円
【POINT】15日特例
出産や引っ越しが月末に近い場合でも不利にならないよう、設定されている特例。出産や引っ越しの15日以内に申請すれば、月をまたいだ場合でも当月から手当を受けられる。
災害編
災害弔慰金
災害によって家族が亡くなったときに、国の法律に基づき支給されるお金。
- いつ申請する?→各市町村に問い合わせ
- どこに出す?→市区町村役場
- いくらもらえる?→一家の大黒柱で最大500万円
家長は500万円以下、家族は250万円以下
以下に書いた条件に該当する災害で家族が亡くなると、法律に基づきお金が支給される。家長以外の死亡だと支給額は250万円以下となる。
対象となる条件
- 1市町村において住居が5世帯以上滅失した災害
- 都道府県内において住居が5世帯以上滅失した市町村が3以上ある場合の災害
- 都道府県内において災害救助法が適用された市町村が1以上ある場合の災害
- 災害救助法が適用された市町村をその区域内に含む都道府県が2以上ある場合の災害
番外編
スズメバチ駆除助成金
自宅などにスズメバチが巣を作ってしまったときに、駆除の費用を負担してくれる。
- いつ申請する?→スズメバチ駆除前
- どこに出す?→市区町村役湯
- いくらもらえる?→千葉県印西市、上限5万円など
業者の駆除料金を一部肋成
見つけてもなかなか自分で駆除するのが難しいスズメバチの巣。これを業者に駆除してもらうときの料金の一部を、自治体が助成しているケースがある。