英検(実用英語技能検定)は、1963年に始まったもっとも有名な英語検定試験の一種で、合格実績は日本国内の一部の大学や大学院試験、就職の際の英語力の証明などにも利用されていますし、級によって試される技能も異なりますから、英語力に自信がないという人は、3級取得を目指してみるとよいでしょう。
英検1級は、大学上級程度の英語力が必要で、一次試験は筆記試験と記述式英作文、リスニングが行われます。
題材は、社会生活一般、文化、歴史、芸術、科学、教育、環境、医療、テクノロジー、ビジネスなど多岐にわたり、一次試験合格者のみ二次試験を受験することができます。
二次試験は面接委員2人による英語での面接で、2分間のスピーチを行った後、社会性の高い幅広い分野の話題について、意見を述べていきます。
一次試験の合格率は約13パーセント程度で、TOEICに比べると難しくTOEICでは対象とならないような豊富な語彙力が要求されます。
英検1級保有者の約45パーセントは、TOEIC895点以上を取得しているといわれていますが、英語を母国語としている人でも、普段の生活では使わないような単語もたくさん含まれていますので、英語が母国語の人でも英検1級を取得することは難しいといえます。
英検1級で要求される語彙力というのは、ネイティブでも難しい単語が含まれていますし、リーディングの文章も1ページあるものが3問出題されますから、読むスピードも必要となります。
リーディングでは、穴埋めでよく使われる言い回しや、読解能力などが問われますから、前後の文脈から流れを読みとる力も必要となります。
そのため、英検1級を取得すれば、語彙や文法、読解力、リスニングだけではなく、スピーチ力などネイティブと同等に英語を使えるという証明にもなり、それだけで将来につながる資格となります。
合格するためには、なんといっても単語を覚えることが重要です。
最低でも10,000語は覚えておかないと1級を合格することはできません。
また、現実の社会問題に関する課題英作文なども出題されますから、NEWSWEEKやTIMEなどの記事にも普段から親しんでおくことが、英作文を書けるようになるためには必要です。
英検1級合格のための効率的な勉強方法というのは、過去問を解くことが基本となります。
TOEICの点数がよくても、適した勉強をしていないと合格することは難しいので、傾向と対策を知るためにも、過去問を解くようにしましょう。
過去問をチェックすることで、自分の弱点なども知ることができますし、なにを勉強すれば良いのかがわかります。
英検1級の難易度というのは、合格率が10パーセント前後で、留学経験があったり、普段の日常会話を英語で使えるような人でも、簡単には合格することが難しい試験です。
そのため、合格するためには覚悟を持って勉強する必要があります。
英検の出題方法は、2016年から○か×で点数を出すのではなく、CSEスコアに基づいて合否が判定されるようになったため、より難しくなりました。
そのため、過去問題対策を徹底的に行い、時間配分などに慣れておくことも大切ですし、通常では使わない単語や熟語なども出題されますので、根気よく集中して覚えておくことが大切です。
また、リスニングの最後の問題では、インタビューを聞いて内容を理解し、できるだけ記憶に残す必要がありますから、TEDでのスピーチやオンライン上でのインタビュー音声などに慣れておくのも有効な方法です。
そのほかにも、英語力をぐっと伸ばすため、自分で発音をしてみるリポーティングや書き出してみるディクテーションなどを行うのも効果的です。