昨日行きつけの美容院で髪を切ってきた。通い始めてもう10年程になる。
腕がいいとか話が面白いとかそういう理由ではない。こちらも気の利いたことが言えないので、できれば話しかけないでほしいと思っているぐらいだし。
家から近くて安いというただそれだけの理由。スタッフの方も何度か入れ替わったり、(チェーン店なので)一旦別の店舗に移った後また戻ってきたりというのをこれまで何度も見てきた。
聞けばいつも切ってもらってる方が今月でお店を辞めて独立するという。そう遠く離れていない車で10分ぐらいのところで。
今のお店でいっしょに働いている方が奥様だという。全然知らなかった。その方と一緒に始めるのだとか。
「自分も年なんでね。いつまでバリバリできるかわからないし。予約制にして自分で出来る範囲でやろうかと」
※いつも来てるこのお店は予約不可の順番制
「年」とはいっても30代半ばの自分よりはたぶん年下。それでもやはり年齢とともに体力が落ちたのを実感しているということか。
自分自身もちょうど30になるころから体力の衰えを肌で感じるようになった。風邪を引いても治りが遅かったり、人生ではじめて会社を病欠したのもこの頃からだ。
同級生を見ても(若干ではあるが)髪が薄くなりはじめたり、目尻にしわができたりと「こいつ老けたな」と心の中で思ったりしている。向こうも私を見てそう思ってるのかもしれないけど。
考えれば美容師というのは体力のいる仕事だ。1日中立ちっぱなしだしお昼を食べる時間もそんなに長くないかもしれない。お店を閉めた後は片付けや練習なんかもあるだろう。
いつだったか同僚にこんな話を聞いたことがある。美容師は独立してナンボだと。
雇われの身ではやはり収入面でどうしてもということがあるため、独立してようやく一人前ということなのだろう。まあこの美容師さんはこのお店でも上位のスタイリストだと思うけど。
私も若い頃は毎日終電まで、週6日を平気で働いていた。今では到底できそうもない。
オッサンから若い人たちへ
働きはじめのころは上司や先輩から降りてくる仕事、というより作業をひたすらこなして大変だったり、仕事が面白くなり出すと遅くまで残ったり休日を返上して働くこともあるだろう。だが忘れないでほしい。一番大切なのは自分自身の身体であるということを。
若い頃のツケは年をとってからやってくる。私の周りでも身体にガタが来始めている人がちらほら現れている。自分が年を重ねるということは自分の周りの人も同時に年を取るということ。特に20代半ばを過ぎた頃には親も還暦近くになってくるだろう。親がだんだん老けていくのを見るとなんともいえない気持ちになる。昔の勢いはどうした?と
テレビで見かける俳優やタレントは年を重ねても魅力的に見えるがあれは特殊な例。年齢不相応だと思っておこう。実際は人間30歳前後から急激に老化の波が来る。
近年は「働き過ぎ」「過剰サービス」なんかが社会問題として取り上げられていていい傾向だと思っている。この調子で「仕事が全て」な考えを持つ老害達を駆逐してほしいと願っている。
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