家に帰って蛍光灯を点けるとき、時間がかかる時ないですか?
スイッチを入れると、
チカッ チカッ チ チ ピカーーーー
というような感じですね。
私の自宅も最近は特にひどく、4本あるうちの1本だけがなかなか点かなかったりとか。
しかし、あることをすればあっという間に解決しました。
それはグロー球(グローランプ)の交換です。
スイッチを入れてから点灯するまで5秒以上かかるようなら、グロー球の交換時期です。
グロー球とは、蛍光灯を点灯させるためのものです。
円柱形で豆電球より一回り小さいか、同じくらいの大きさのものです。
まずグロー球の交換の必要があるかを調べます。
以下のような小さくて丸い球がある器具なら、グロー式なのでグロー球を交換する必要があります。
画像の赤丸がグロー球です。
ちょっとその前に蛍光灯についての豆知識を少しご紹介。
蛍光灯の点灯方式の違い
蛍光灯には3種類の点灯方式があります。
スタータ形、ラピッドスタート形、高周波点灯専用形(インバータ)に分かれています。
電極間に高電圧をかける仕組みの違いが点灯方式の違いです。
この方式の違いにより器具(安定器)とランプの構造が変わり、スタータ形とラピッドスタート形、そしてより効率の高い高周波点灯専用形(インバータ)に分かれます。
スタータ形
グロースタータという点灯管を用いて点灯させる方式です。
スイッチオンから点灯まで時間がかかり、また若干ちらつきが出やすいのがデメリットですが、簡素な設計により価格が安いので一般的に広く普及しています。
蛍光灯はFLやFCLなどのグロー専用ランプを使用します。蛍光灯のほかに別途グローランプが必要。
一部の機種ではラピッド式専用蛍光灯が使えたりするようです。
ラピッドスタート形
即時に点灯するように設計されています。
その為グロー式よりも安定器は大きく重いのが特徴です。
インバーター式が主流になる前はかなり一般に普及していましたが(40W)、現在では省エネなインバーター式が主流です。
蛍光灯はFLRなどのラピッド専用ランプを使用。
※グローランプ不要(FLR蛍光灯を使用。即時点灯する)
インバーター形
電子回路で構成され、より効率が良く軽量で即時点灯ができる安定器です。
高周波で動作するのでちらつきもなく、またワット数あたりの明るさも高いのが特徴です。
最近では明るさを自在にコントロール(※調光可能な器具)することで省エネ化できたりと高機能になり、蛍光灯器具ではスタンダードになってきています。
蛍光灯はHf専用ランプのFHFを使用します。ランプフリー器具という商品があり、こちらの器具の場合グロー式、ラピッド式、Hf問わず蛍光灯を使用することができます。
※グローランプ不要(FHF蛍光灯を使用。調光可能器具やランプフリー器具がある)
省エネで明るく、即時点灯しますが、器具の値段が高いという特徴があります。
蛍光灯の発色の違い
電気店には昼光色・昼白色・白色蛍光ランプの3種類が置かれています。
昼光色(D)
少し青みがかった白い涼しげな光色で、同じワット数なら白色よりも明るく感じます。
(用途:一般事務所・工場など)
▼電器店・量販店では青色系のパッケージで売られています。
昼白色(N)
白い自然な光色。真昼の太陽の光よりも青っぽい色。いきいきとした自然な明るさ。
(用途:オフィス・一般家庭など)
▼電器店・量販店では緑色系のパッケージで売られています。
白色(電球色)(W)
少し黄みがかった温かみのある光色で、落ち着いた印象を与えるランプです。
(用途:一般事務所・工場・一般家庭など)
▼電器店・量販店では赤色系のパッケージで売られています。
グローランプ(点灯管)を交換する
と前置きが長くなりましたが、実は最初は蛍光灯自体を新品に換えてみたんです。
しかし明るさは少し明るくなったけれども、点灯するまでの時間はほとんど変化なし。
なのでグローランプ(点灯管)を交換することにしました。
蛍光灯の脇に付いている、円の直径が1.5cmくらいのやつです。
まずはグロー球の種類を確認します。
グロー球を外すと、品番が書いてあります。
(※必ず蛍光灯を消してから外しましょう)
FG-1E、FG-4Pなどと書かれています。
次にグローランプを用意します。
電気店やホームセンターの電球・蛍光灯のコーナーで見つかります。
最近では100円ショップでも手に入るようです。
種類が結構あって迷いますので、取り外したグロー球の型式をメモして店に持って行くのが良いかと思います。
点灯管 適合表
点灯管 | 口金 | 主な適合蛍光ランプ |
---|---|---|
FG-1E | E17 | FL10、FL15、FL18SS、FL20SS/18、FL20S、FL20、FL30S、FL30、FHL18、FHL27、GL-15、GL-20、GL-6/Q、GL-13/Q |
FG-1P | P21 | |
FG-4P | P21 | FL23ES、FL27ES、FL40、FL40SS/37、FL40S、FL35SS、FL65SS/58、FHL36、GL-30、GL-40 |
FG-5P | P21 | FL25SS、FL32S |
FG-7E | E17 | FL4、FL6、FL8、FL10、GL-4、GL-6、GL-8、GL-10 |
FG-7P | P21 |
蛍光灯の型番は、蛍光灯の端のほうに明記されています。
グローランプを用意したらあとは交換するだけです。
FG-1Eの場合
差し込んでねじって交換します。
他のグローランプの場合
2本の長い穴があり、その中で大きく穴が開いている部分があるので、そこに差し込み、ねじるだけです。
点灯するまでの時間を短縮したいなら電子点灯管
ちなみに電子点灯管という、ちょっとグレードの高いものもあります。
こちらは点灯までの時間が0.6~1.2秒も早くなるらしいです。
ただし電子点灯管は普通の点灯管と比べお値段が高め。そのかわり20倍くらい長持ちするらしいですが。
電子点灯管 適合表
点灯管 | 電子点灯管 | 口金 |
---|---|---|
FG-7E | FE-7E | E17形 |
FG-1E | FE-1E | |
FG-7P | – | P21形 |
FG-1P | – | |
FG-5P | FE-5P | |
FG-4P | FE-4P |
普通の点灯管と電子点灯管の早さの違い
※2016年2月15日追記
自宅の点灯管のうち2つを電子点灯管に替えました。
向かって左端と右から2番目の蛍光灯が電子点灯管を使用しています。電子点灯管だとラピッドスタート型とほぼ変わらない早さで点灯します。
というわけでグローランプの存在自体をはじめて知ったので書いてみました。
電気屋さんの話によると、蛍光灯と同時交換するのが良いらしいです。
参考にして頂ければ幸いです。
参考
http://www.akaricenter.com/mame/mame_keikoto.htm
http://www.toyostar.co.jp/products/lighting_pipe.html
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n97945
http://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/fluorescent/