冷凍食品への農薬混入事件では、アクリフーズのコロッケから国の基準の260万倍のマラチオンが検出されています。警察は1月25日午後、工場の契約社員である40代後半の男の逮捕状を請求しました。多くの従業員がいる工場で捜査がどのように進められ、40代の契約社員の特定につながったのか。その経緯が朝日の取材で明らかになっています。
まず手がかりとなったのが、商品に印字されている2時間ごとの製造時間帯です。
さらにマラチオンが9点の冷凍食品から検出されたことを受け、そのすべての製造に関わった従業員数十人を特定しました。また、マラチオンが加熱されると分解される性質に注目し、冷凍食品が加熱処理される調理段階ではなく、その後の包装される段階で混入された疑いが強いとみて、さらに少数の従業員に絞り込んで男を特定したということです。警察は今後、より罰則の重い流通食品毒物混入防止法違反の適用も視野に捜査を進める方針です。